Medical Essay  NO.4

Daily Expressの2001年9月8日号に各都市の日照時間の比較リストが記載されていました。23都市のリストの一部です。
Athens 9
Bangkok 5
Berlin 6
Cairo 10
Dublin 4
Hong Kong 6
Paris 6
Prague 6
Vienna 6  
こういう表現方法もあるんですねえ。判りやすくて便利。
従来、米国ではアムトラックや航空機事故などで犠牲者が出た場合、日本とは異なり、氏名、住所の都市名と州名は出しても、年齢を出すことはしませんでした。今回が初めてかどうかは不明ですが、CNNが報じた犠牲者リストには従来にない表記が使用されています。一部を引用します。一部では職業や社会的地位まで出しているのは、犠牲者が多いため、人物を特定しやすくするための処置ではないかと想像されます。年齢にしても、プライバシーに関わる可能性がありますが、今回はそうも言ってられないということでしょうか。
アメリカン航空11便
Tara Creamer, 30, Worcester, Massachusetts
David Angell, 54, Pasadena, California, executive producer, NBC's "Frasier."
Jeffrey Coombs, 42, Abington, Massachusetts
ユナイテッド航空175便
Amy Jarret, 28, North Smithfield, Rhode Island, flight attendant
Jesus Sanchez, 45, Hudson, Massachusetts, off-duty flight attendant
Garnet "Ace" Bailey, 53, Lynnfield, Massachusetts, director of pro scouting, Los Angeles Kings
アメリカン航空77便
Leslie A. Whittington, 45, University Park, Maryland, Georgetown University professor Michelle Heidenberger, Chevy Chase, Maryland, flight attendant
我が国では先進国では自慢できる、不思議なほど平等な医療が施されてきました。しかし、医療設備が制限され、平等に分け与えることができない場合、どのような倫理に基づいた行動が必要なのかが、問われる時代が近づきつつあります。週間 医学界新聞 第2451号(2001.9.3)で、タイタニック号での社会的地位や性別、年齢による死亡率の差が紹介されています。時代が違いますが、極めて象徴的です。最も死亡率が低いのは、小児で0%なのですが、同じ小児でも船底に多くいたせいか、社会的地位の低い子供では死亡率は71%と高率。社会的地位による差は成人でも明らかで、おのおのの死亡率は、
社会的地位     成人男性     成人女性
高い           67          4
中程度         92          16
低い           88%         45%  
もちろん、社会的地位が高い人が助かるのは当然とは言いませんが、助ける手段が限定された場合、どのような選択法があり得るのか・・・。米国のように保険で差をつけるとか、医療を制限する足切りではすまなくなって、これから問われる時代になりそうな気がします。  
イギリス人を中心とした女優のべスト10が、英国の地元紙で紹介されていました。 Catherine Zeta Jones
Letitia Dean
Farrah Fawcett
Diana Rigg
Pamela Anderson
Felicity Kendal
Kim Cattrall
Daniela Nardini
Lucy Lawless
Pat Phoenix  
筆者は3人しか知りません。あなたは?
(Daily Express, 2001.9.8)
狭いと体を動かせず、エコノミークラス症候群をおこす危険性があるだけでなく、たとえシートベルトをしていても、衝撃の際に頭部を前方座席にぶつけてしまう可能性も指摘されています。さて、各エアライン別スペースを座席の下部の一番深い位置(つまり臀部の位置)から前方の椅子の背面までの距離で表すと、
Air France      34
Lufthansa      34
Alitalia         33
British Midland    32 (Virgin Atlantic関連会社?)
Singapore Airlines  32
British Airways    31
Quantas        30
Virgin Atlantic    30 inches  
少なくとも26inchesは必要だとされていますが、30 inches以下の航空会社はたくさんあるようです。
(Daily Express, 2001.9.8より)
ヴァージン・アトランティック航空の機内で見たコメディー映画(!)に出てきた言葉。オリジナルはゲバラのようです。かっこいいアジテーションですが、言いたくとも言えない男が如何に多いか、女には解らんだろうなあ・・だからこそドラマのネタになるわけで・・・(この意味を説明したら、この文章の意味がなくなってしまうので書きませんが、ゲバラはもちろんコメディーの主人公にはなり得ませんね)。  
日本テレビの24時間テレビは家庭の奥深く眠っている、貨幣を国民的行事で回収するという、大蔵省の知恵ものが考えたヒットだと言われています。似たような経験をしました。日本や米国系のエアラインでは経験はないのですが、今回のヴァージン・アトランティックでの帰路、緒方貞子さんがいらっしゃった、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)への寄付が求められました。余ったコインをお願いしますというもので、旅行者にとって慣れない通貨はどうしても紙幣を使用する機会が多くなって、コインが貯まりがち。そのまま帰国しても、日本国内では円に交換は困難ですし、家庭内奥深く眠ってしまうことは通貨当局としても残念なこと。うまいアイディアじゃありませんか。しかも、緒方さんがついこの前まで在職していた、難民高等弁務官事務所あてというのもイギリス人的。ただ、やたらとあちこちで見かける、何をしてるのか解らない日本の若者たちに、緒方さんが通じるか・・・?筆者は残っていたコインを寄付してきましたので、ポンド紙幣も全くなし。珍しく、何も残りませなんだ。  
bee-keepersではbee-venom antigenに反応して、IL-10を産生するregulatory T cellsが誘導されるんだそうで、これがヒトでTregの存在が初めて証明された例だそうでありますよ。免疫応答を調節しているT細胞としては、このnatural regulatory T cellsの他に、経口投与された抗原に反応してTGF-bを産生するTh3というのもありますね。  
抗原側の要因でも免疫応答を起こしにくくすることはあるようで、high affinity peptideはむしろEAEを起こしにくくするようです。むしろ、affinityが低いほうが、EAEを起こしやすいpeptideというわけです。  
眼科医が面白いことをしていて、anterior chamber-associated immune deviation (ACAID)という現象があるんだそうですが、Balb/cマウスの眼球内にBalb/c由来のセルラインであるP815を注射すると、他のマウス、たとえばDBAマウスの皮膚移植を拒絶しなくなるんだそうですね。この現象は脾臓を摘出すると、消失するんだそうです。変なの。
Lewis ratはさまざまな自己免疫疾患モデル動物として利用されていますが、Fisher ratはこれらのモデル作製に抵抗性でなかなか作製できません。これはなぜかというと、Fisher ratではACTHの放出が誘導され炎症反応が抑制されて、そもそもできにくい「からだ」なんだそうです。ヒトでもこういうヒト、いるんでしょうね。ホルムアルデヒドを嗅いでもアレルギーにもならないし、他の人が目をしょぼしょぼさせていても、比較的平気なヒト、とか。ちょっと違いますが・・・。