2013年9月号 NO.1
- 紀伊國屋書店のHPに本棚を開設!
- 雑誌「神経内科」8月号と9月号に総説を掲載
- PMLを発症するMS患者さんが増加しつつあります
- 組織障害により二次的に産生された抗体は組織障害を起こしうるか?
- 電気自動車の充電器がペーシング出力に影響
- 抗Hu抗体陽性辺縁系脳炎小児例の特徴
- 「リベラル保守」宣言(中島岳志、新潮社)
- 抗Hu抗体陽性Paraneoplastic neurologic syndrome 2題
- 時代小説で現代を語る
- Sendai Conference 2013
- 釜飯はどこ?
- 治療前血中IL-17F値はIFNβ1bの治療効果を予測できない
- 手抜き言葉
- 小児NMOでの抗AQP4抗体陽性率
- 小児発症NMO
- 「ポントを解く-京都『先斗町』地名考」(杉本重雄、北斗書房)
- 小児発症NMOsdは白人よりAfrican Americanに多いかも?
- NMO IgG陽性小児患者の民族的背景
- StatVein
- 「第四の権力」
- Seronegative NMO
- 「日本国憲法を口語訳してみたら」(塚田 薫、幻冬舎)
- NMO/NMOsdの定義以外の抗AQP4抗体陽性例
- カフェではなくて、喫茶店
- NMOでのTocilizumabの治療効果の機序
- 紀伊國屋書店のHPに本棚を開設!
トップページの下方にある「本棚」コーナーにコメント付きで本を紹介しています。匿名ですが、すぐに探し出せます。一度、ご覧ください。7月11日の段階で、アクセス数は1000回を超え、毎日100件ほどアクセスされています。
- 雑誌「神経内科」8月号と9月号に総説を掲載
8月号にMS発症リスクに関与する環境因子について、9月号にFingolimod総説の第2弾を掲載します。
- PMLを発症するMS患者さんが増加しつつあります
Natalizumabでは有名になりました。特に、抗JCウイルス抗体陽性で、免疫抑制剤治療歴があって、Natalizumab投与回数が24回(2年間)を超えると、100人に一人が発症するといわれています。
最近、免疫抑制作用が弱いと考えられるBG-12(厳密にはMSで投与されている薬剤とは違って、乾癬で使用されている薬剤。ただ、今まで乾癬で長い間、投与されてきたので安全と言ってきたので・・・)でもPML発症例が報告されました。しかし、MSでさんざん免疫抑制剤を使用したヨーロッパでは、今まではMSでPMLを発症することなんてありませんでした。免疫を抑制しすぎると危険です。作用機序のよく解っていない薬剤も要注意。
NMOではステロイドと免疫抑制剤とで、ほとんで再発しなくなりました。
- 組織障害により二次的に産生された抗体は組織障害を起こしうるか?
様々な自己抗体のうち、組織が傷害されることで隠されていた抗原が露呈して・・・
「なんやこれ?見たことない奴がおるで!」
「うちら、反応しとかんと、あかんのちゃうか?」
「そやそや」
といって、免疫担当細胞たちが免疫応答を起こして自己の組織と反応する抗体を産生します。しかし、その抗原は組織障害により露呈しているので、自然な状態の抗原とは異なっている可能性があります。三次元構造に依存するような抗原決定基は、二次的な抗体としては産生されにくいと考えられます。しかし、小さな抗原決定基なら産生されるでしょうし、組織表面に発現していて抗体が結合しうる位置にあれば結合しうる可能性があり得るとは思うのです。ならば、組織障害により産生された二次抗体がさらに組織障害を起こしうる、のでしょうか?古典的なテーマのような気もしますが・・・
- 電気自動車の充電器がペーシング出力に影響 することが報告されています。普通及び急速充電器には統一したステッカーが貼られているそうです。不用意に近づいた場合は速やかに離れる様に勧告されています。時代ですねえ。
- 抗Hu抗体陽性辺縁系脳炎小児例の特徴
251例の抗Hu抗体陽性例中18歳以下はわずか8例のみ(Neurology 2013;80-2226-32)。2万例の血清診断の中から見いだされた患者さん達を対象に。フランスから。
- 2/8例のみがneuroblastomaとopsoclonus-myoclonusを呈し、6例は34-72ヶ月の経過観察でも悪性腫瘍なし。
- 6例は辺縁系脳炎を呈し、progressive personality changes, memory loss, seizureを呈しました。「進行性」がキーですね。T細胞を標的とした早期の治療が必要と結論づけていますが、おいらが最初にCD8陽性HLA拘束性CTLが認識するペプチドを報告したのに、引用していない。ずーっと後の論文を引用しています(J Clin Invest 2009;119:2042-51)。けしからん!
- 「リベラル保守」宣言(中島岳志、新潮社)
これはリベラルというよりは、保守の理論的立場からの保守の論客による、メデイアの規定する薄っぺらな保守への批判の書。 左派とか右派とかいう、手垢の付いた概念を使うのはもう止めたいですねえ。 著者が批判していますが、ブントの吉本隆明氏による原発支持の理論的根拠の薄弱さ、非科学さに驚きます。左派の問題というよりは、文系の限界?いえ、晩年だったのかもしれませんが・・・原発お抱えの科学者も吃驚。
- 抗Hu抗体陽性Paraneoplastic neurologic syndrome 2題
- 膵臓癌でupbeat nystagmusを呈した65歳女性が報告されています。腫瘍摘出術、CyclophosphamideやIVIgで治療されましたが、認知機能や記憶障害、失調、眼振は変化なし。(Neurology 2011;77:691-3)
- 聴力低下を呈した67歳女性でocult SCLCがあり、MRIでは両側inner acoustic channelsに造影効果あり。(Neurology 2012;79:e134)
- 時代小説で現代を語る
「処女長篇(へん)『孤鷹の天』で第17回中山義秀文学賞を、第2作『満つる月の如し 仏師・定朝』で第2回本屋が選ぶ時代小説大賞(そして、第32回新田次郎文学賞)を受賞した澤田瞳子の第3作であり、現時点における彼女の最高傑作だ。」これは日本経済新聞(2013/4/3付け夕刊)で文芸評論家縄田一男氏の評価。日経ですが夕刊だからか(?)、こんなコメントも。「持統天皇の苦悩と哀(かな)しみを通して日本という国号と新たな律令の誕生を描いていく。持統天皇の慟哭(どうこく)の最期に接した時、私は昨年末死去した一人の外国人女性ベアテ・シロタ・ゴードン女史の姿と重なって仕方がなかった。彼女は20代の若さで日本国憲法の起草に関与、特にこだわったのは、男女平等と女性の権利、そして戦争放棄を謳(うた)った第9条であった。本書の内容は平成のいまと二重写しになっており、作者の危機感は強い。」この書評は「日輪の賦」(幻冬舎)に対して。「特に自分の権限を削ってまで大宝律令に国の未来を託した讃良の想(おも)いが明らかになるラストには、深い感動がある。 国家とは、憲法とは何かが議論されている今、本書が書かれた意義は大きい。」これは東京新聞の書評。そういえば、土井たか子さんは同志社大の憲法学者でしたね。
万城目学、貴志祐介、森見登美彦さんという京大出身の若手の作家達が活躍していますが、澤田さんは同志社の方。「ふたり女房」(徳間書店)は京都鷹ヶ峰御薬園日録という副題がついていますが、徳川幕府三大御薬園の一つ、鷹ヶ峰御薬園で育った女性を主人公にした、著者の大衆向け(?)に書いたミステリー仕立ての連作時代小説。
- Sendai Conference 2013が2013年7月13-14日に仙台市のTrust City Conferenceで開催されました。
Oxford UnivのDr Maria Isabel Leiteさんは英国、日本と母国のポルトガルの共同研究で出産への影響を調査。未治療のはずはありませんが・・・違いがあったのはMS NMOsd Fetal loss 684/16325例(1.2%) 16/60例(13%) Pre-eclampsia 377 (2.4%) 13 (13.2%)
臍帯血からは抗AQP4抗体が見いだされていますが、新生児にはMGのようなNMO症状は認められていません。抗体は新生児に入っているはずですし、少なくとも胎児期のBBBが未完成の時には脳は抗体で暴露されているはずなので、NMO病変形成には抗体だけでは必要充分条件とは言えないのかもしれません。
東北大学留学中のブラジル出身のDr Douglas Kazutoshi Satoは日本とブラジル人のseronegative NMO/NMOsdの16例中に抗MOG抗体を証明。日本人患者での初めての報告になってしまいました。方法がfollowできませんでした。自分でcDNAを作製したのでしょうか?
Prof Steinmanはこれからの治療の可能性についても紹介されました。- NMOでは顆粒球が組織に浸潤していること、CSFでIL-17が上昇していることから、好中球エラスターゼ阻害薬(sivelestat)を使うことで、Th17の活性を落とせるのではないかと考えています。同剤はTh1-mediated EAEには効果がありませんが、Th17-mediated EAEには治療効果がある、と。Elaspol (sivelestat sodium hydrate)のpilot studyが始まりました。
- B6やSJLマウスのT細胞はmurine AQP4 peptideに反応し、DNA vaccinationによりB6マウスのAQP4のp21-40抗体産生を抑制できるそうな。Steinmanの好きなDNA vaccinationがMSではなくてNMOで成功するかも?
- 自己免疫反応によりインスリンを産生する膵島β細胞が破壊される1型糖尿病で、改変DNAプロインスリンをコードするプラスミド(BHT-3021)を投与することでCD8陽性プロインスリン反応性T細胞を減少できることが証明されています(国内で施行されています)。pro-insulinの代わりにAQP4を組み込んでプラスミド治療ができるかも、と。MSの方が良さそうですが、抗原が難しいですかねえ。MBP, MOG, PLP全てを組み込むことは無理でも、複数のプラスミドの混合投与は可能と思いますけど・・・
- Belimumab (BenlystaⓇ)というFDAがSLEに認可している薬剤があります。以前はLymphoStat-Bとして知られていた薬剤で、B-cell activating factor (BAFF)を阻害するヒト型モノクローナル抗体。IFNβ responderはnon-responderに比してBAFFが高く(p = 0.029)、IFNβはBAFFを介して作用しているのかも、と。Belimumabの逆の治療をすれば良い?
- AtaciceptはB細胞分化の後半に選択的に作用して、形質細胞への分化を抑制します(Ther Adv Neurol Disorders 2010;3:205-16)。SLEやRAの動物モデルの治療には成功しているようです。MSを対象にphase II studyが始まりましたが、再発がかえって増えました。B細胞そのものを標的にするとまずいようです。あくまでもT細胞なのでしょう。Rituximabも効果があるとすれば、抗体産生ではなくて、抗原提示細胞としてのB細胞機能抑制なのでしょう。NMOの方が良いかもしれません。
- 釜飯はどこ?
関西には釜飯がメニューに載っていない、と関東出身の医師が話していました。奈良出身の方は、うちの近所に釜飯で有名な店がある!と主張。どうなんだろ?東日本ほどには見たことはありませんが・・・
- 治療前血中IL-17F値はIFNβ1bの治療効果を予測できない
当初のStanford studyではIL-17Fが高値だとIFNβ1bの効果が悪いという報告でした(Nat Med 2010;16:406-12; Rev Rom Med Lab 2011;19:381-9)。Stanford大でのIL-17F測定法とは異なるそうですけどネ。Stanford studyを否定する報告は以前にも出ています(Neurology 2012;79)531-7)。今回の報告はtop authorがProf Hartungで、二番目がStanford大のProf Steinman です。239例の患者さんのデータで、結局、予測できないという結論。ただ、IL-17Fが200 pg/mlと高値だと治療効果が乏しく、ARRが1以上あるいは脳MRIで4個以上の病変が認められます。しかし、ARRが1以上あるいはMRIで1個以上の病変が出現する、という少しでも活動性のある条件に落としてもIL-17F高値の該当者はわずか8/183例(4.4%)のみ(つまり治療後に少しでも活動性のあった患者さんが183例)。
- 手抜き言葉
テレビドラマでは京都弁として「・・・してはる」とよく言いますが、現代の京都人は「・・・しはる」と言います。「て」を抜きます。「できる」ことを「られる」と言わずに「れる」と「ら」抜き言葉が今や一般的で、違和感をぬぐえませんが、これと同じようです。で、「て」抜き言葉。舞妓さん達は「て」を入れるそうなので、古典的な由緒正しき京都弁は「て入れ」(警察関係ではなくて)言葉なのかもしれません。
- 小児NMOでの抗AQP4抗体陽性率
Canada/Toronto大のDr BanwellとMayo ClinicのDr. Lennonの共同研究が出ていて(Neurology 2008;70:344-52)、87例の炎症性脱髄性疾患患者のうち、再発性NMOは9例あって7例(78%)が抗体陽性。単峰性NMO8例中抗体陽性は1例のみ。
- 小児発症NMO
フランスの25施設の共同研究で、2007-2008年に12名いて後方視的に研究(Neurology 2010;75:1084-8)。ADEM様に発症したのは1例のみ。NMO IgGは8/12例で陽性。気になったのは人種で、White/non-white比が8/4だったこと。人口比を考慮しますと、非白人が多いように思います。同じ機関での成人発症NMOは113例いますが、66/7例なので、小児発症NMOでは顕著である可能性を示唆しているように思われます。
- 「ポントを解く-京都『先斗町』地名考」(杉本重雄、北斗書房)
先斗町って、ポルトガル語じゃなかったでしたっけ?
大阪大学イスパニア語学科 昭和48年(1973)卒(大S21)で、みずほ銀行に勤めていらした、杉本重雄さんが、京都「先斗町」の地名となった「ポント」という語について考察した自費出版本だそうな。世の通説を排し、より合理的な解釈を提案されているそうです。京都市内の出版社ですが、手に入るのでしょうか?調べていただきましたら、ジュンク堂の四条富小路店でしか入手できないんだそうな。入手できました!
ポルトガル語のある意味であることの根拠となった論説の著者が、京都帝国大学教授だった、新村出氏であることを初めて知りました。
- 小児発症NMOsdは白人よりAfrican Americanに多いかも?
Texas Children’s Hospital Center for Pediatric MSで2001から2007年までの9例を後方視的に検討すると、NMO IgGが7/9例で陽性で8/9例で視神経炎が認められていますが、うち2例は視交叉炎で、他の5例では両側性に発症しています。4例はAfrican (Pediatrics 2008;122:e10390)。この地域での成人発症例が不明ですが、成人発症例よりも小児発症例の方がよりAfricanが多いことが顕著なのかもしれません。多数例での検討が必要、というか、疫学調査しないとネ。
- NMO IgG陽性小児患者の民族的背景
Mayo Clinicで抗体検索した連続88例の小児陽性例のまとめが出ています(Neurology 2008;71:93-100)。42例(73%)は非白人で、20例(34%)はアフリカ系だそうな。やはり、成人発症例より小児例の方が民族差が極端なようです。
- StatVein
ご存じの向きもおありかとは存じますが、こういう名称の医療器具がテクノメディカという企業から発売されています。赤外線と可視光を使用して、静脈を黒く描出する、というもの。特に小児科では利用されているようです。自分の前腕を見てみましたが、表面からは見えなくても結構太い静脈があることが解りました。可視化できる静脈は皮下10 cmまで。実際の使用目的は指先では触れない静脈に針を刺すことですから、10 cmは深すぎます。段階的に調整できないので、5 mmと7 mmに設定した器具も欲しい、とメーカーさんには伝えました。
- 「第四の権力」
高杉 良さんの新作(講談社)で、TVの内幕を描いた小説。テレビ朝日をモデルにしたとしか思えない内容。ニュースステーションらしき番組もありますので、主人公に近い女性は小宮悦子さんのイメージが一部入っている?
- Seronegative NMO
NMOで抗体が陰性の場合の可能性について記載したことがあります(田中正美、田中恵子:NMOでの抗アクアポリン4抗体のfalse negativeについて。神経内科, 69:505-6, 2008.)。フランスのグループは抗体測定の感度の問題であって、抗MuSK抗体が見いだされたseronegative MGのような病態はないのだ、と(Neurology 2013;80:2194-200)。ただ、AQP4-M23を抗原として使用したcell-based assayでは抗体陽性例に比して、男女比が同じ(p < 0.001)、白人が多い(p = 0.029)、発症時に視神経炎と脊髄炎が同時に発症する(p = 0.015)という特徴があり、後遺症としての視力低下の予後が良い、と。
Editorialでも取り上げられています(Neurology 2013;80:2176-7)。- 抗AQP4抗体が血中では見いだされないのに、CSFでのみ見いだされる患者さんが最大4-5%いる、という報告 (Neurology 2011;76:1108-10)があります。
- 抗MOG抗体のNMOでの関与の報告も (Neurology 2011;76:1108-10)。
- 抗AQP4抗体陰性NMO患者の血清IgGを動物に受動免疫させようとしてもNMO-likeの病変は形成できない (Ann Neurol 2009;66:630-3)。
- 「日本国憲法を口語訳してみたら」(塚田 薫、幻冬舎)
「俺たちは筋と話し合いで成り立ってる国どうしの平和な状態こそ、大事だと思う。」この文で始まる条項は判りますよね?2013年7月27日付け朝刊に広告が出ていました。この本を買うと、自民党改憲案の口語訳(PDFファイル)がダウンロードできるそうです。
- NMO/NMOsdの定義以外の抗AQP4抗体陽性例
東北大では抗AQP4抗体陽性の72例中13例(18.1%)でNMOやNMOsdの定義に合致しない患者さんがいらっしゃいます(Neurology 2013;80:2210-2216)。たとえば、
単峰性視神経炎 7例
脳幹限局例 2
LCLを伴わない脊髄炎 4
これら13例中11例(84.6%)が単峰性で再発なし。これらの患者もNMO spectrumに入れるべき、と。合致しない例を「中枢神経病変を伴う抗AQP4抗体症候群」として、NMOsdにまとめておいても良いでしょうけどね。
- カフェではなくて、喫茶店
京には伝統的な喫茶店が点在しています。さすが、学生街の・・・ 「フランソア喫茶室 - 京都に残る豪華客船公室の面影」 佐藤裕一(都市環境工学) 北斗書房(京都)(2010/08発売) という本も。四条高瀬川下ルの現役。 他に、 イノダコーヒ本店と三条店 市内に点在していますが,基本はこの2店舗 ソ
ワレ 木屋町通四条上ル
六曜社 河原町通三条下ル
スマート珈琲店 寺町通三条上ル
静香 今出川通千本西入ル南側
ほんやら洞 今出川通寺町西入ル
小川珈琲三条店 三条通河原町東入ル
前田珈琲本店 蛸薬師通烏丸西入ル
進々堂 百万遍京大北門前
ガロ 西陣(船岡山の南東、鞍馬口通り沿い)
築地 河原町四条上ル1筋目東入ル など.
- NMOでのTocilizumabの治療効果の機序
他の薬剤で再発が抑制できなかった患者さんに投与するので、前治療の影響は否定はできません。しかし、それにしても再発抑制効果の発現は早いように思われます(JAMA Neurol 2013;70:390-3; JAMA Neurol 2013;70:394-7)。
そもそもIL-6受容体に対するヒト型モノクローナル抗体であるTocilizumabがNMO患者に投与されるようになった根拠は、- NMO患者のCSF中IL-6が高値(JNNP 2012;83:339-40)
- IL-6依存性のB細胞population, CD19intCD27highCD38highCD180- (plasmablast)が抗AQP4抗体特異的産生細胞(PNAS 2011;108:3701-6)
といずれも日本からの報告によるもので、神経センターからのadd-on治療の報告があります(Mod Rheumatol, in press)。