37.多発性硬化症の発症リスクとしての環境因子-ビタミンD、Epstein-Barrウイルス、
  喫煙歴に関する最近の疫学研究の進歩

田中正美
神経内科 2013;79:275-84.に掲載されました。

はじめに

多発性硬化症(multiple sclerosis: MS)の発症に外因が関与しているのではないかと考えられるようになったのは、フェロー諸島での疫学調査を端緒とする。第二次大戦前にはMS患者がいなかったのに、戦後、患者が多発するようになった背景に、戦時中、島に駐屯した英軍の影響が想定された。この時、英軍が持ち込んだイヌなどのペットの影響が考えられたので、イヌディステンパーウイルスなども調査されたが特定の原因ウイルスの同定には至らなかった。フェロー諸島の疫学調査を行ったKurtzkeらはフェロー諸島でのMSの流行はその後も13年程の期間をおいて反復したこと1)、米国内でのMS多発地域が五大湖周辺からゆっくりと拡大していったことから、MSは感染性病原体によると想定した。  

今日、MSの発症の基本には一卵性双生児のほうが二卵性双生児より同胞発症率が高いこと、遺伝子の一致率が低くなるほどMS発症リスクが低くなること、欧米白人よりアジア人では有病率が低いことがよく知られている。同じ緯度でも地中海のサルジニア島では急速にMSが増加していて今や有病率は224だが2)、近くのマルタ島では1/10以下でしかない。  

Inuit (エスキモー)やNative Americans, Australian aborigines、New Zealand Maoris、 Pacific IslandersではMSはいないかきわめて稀と言われる。クウェート国内のクウェート人の有病は9.5だが、パレスチナ人では23.9と高く、黒眼がそれぞれ78.4%と38.0%で青眼が0%と16.0%とパレスチナ人にかつて侵略してきたバイキングの影響が推測できる3)。 これらの知見から遺伝的影響が強く疑われており、HLA DRB1*1501などのMS susceptibility geneが想定されている。  

オーストラリアやニュージーランドには英国からの移民が多いが、10万人当たりの年間頻度は英国の5-7に対して2-4と低く、南半球でのMS発症リスクの低さが知られている4)。同じハンガリー国内でもMS有病率が32と低いBaranya地方ではRomaは有病率が5と低いが、白人有病率が79のFejer地方では98とむしろ白人より多い5)。これらの事実から、MS発症には環境因子の影響も少なくないことが示唆されている。この環境因子は社会的要因であって、家庭内の問題ではないことがカナダでの687名もの義理の兄弟で発症したMS患者を対象とした調査で明らかになっている6)。また、カナダではヨーロッパ系白人の有病率が高く、原住民は低いが、混血すると有病率が上昇することが知られている。異民族同士で結婚した58家系の調査では、母親が白人の方が逆の組み合わせよりMS発症率が高い。この原因として、母親の食事内容や喫煙歴、屋外行動の程度などの生活環境が両者で異なることがMSの発症に影響する可能性が指摘された7)。  

一般には遺伝的背景(MS susceptibility)を元に様々な環境因子が作用することによりMSが発症すると考えられている8)。疫学的にはビタミンD、Epstein-Barrウイルス (EBV)、喫煙がMS発症の危険因子として確立している9)。本稿では環境因子に関する最近の話題をまとめる。

女性患者(Female/Male比)の増加

少なくとも最近の20-30年間,日本をはじめ10), 11),カナダ,米国,オーストラリア,イラン,などで継続的にF/M比が増加している。このことは一時的な原因によるのではなく,数十年間にわたって世界的な規模で起きている変化であることを示唆している12), 13)。  

図1は1931年から1980年生まれの3万人近い患者を対象としたカナダでのF/M比の解析結果の一部を示す。当初は1.90だったのが持続的に増加して70年代後半には3,21に達した14)。F/M比は高緯度地域で変化がより大きいことも指摘されている。1930年から1989年生まれまでの約16000名の患者の解析では,緯度による影響が大きく,北緯45°以北のヨーロッパでは1,93から4.55へ著増しているが,北緯35-45°のヨーロッパでの変化は1.46から2.30と増加はわずかである15)。F/M比が増加しているのは再発寛解型MS(relapsing-remitting MS: RRMS)のみで一次進行型MS(primary progressive MS: PPMS)は変化がなく,両者で発症機序への環境因子の影響が異なることが示唆されている15)。  

急速に増加している原因は遺伝子単独では考えにくく,女性が関連した環境そのものあるいはgene-environmentalな要因が想定されている4), 14)。  

クレタ島では1980年のF/M比0.9から2008年では2.1に増加していて,その原因として,都市化と関連した環境の変化,急速な女性での喫煙率の増加や第1子出産年齢の高齢化,地元の生のヤギ乳から加工された牛乳への移行などが指摘された16)。  

フランスでの2667名のMS患者の解析からは,MS発症リスクへの日々の紫外線照射量の影響 (後述) は男性より女性の方が大きい17)ことも女性患者急増との関連が指摘されている。  

ビタミンD

高緯度地域の有病率の高さはバイキングの侵攻した地域と重なってもいるので、遺伝的背景との関連を示唆した研究者もいた18)。今日でも北欧北部に住むサーミ人(ラップ人)の有病率は低く19)、このためか、北緯60度以北ではむしろ有病率は低下する20)。  

高緯度地域での有病率の高さは紫外線照射量が低く、そのために体内でビタミンDが合成できなくなることでMSが発症しやすくなると考えられている (表1)。ビタミンDがさまざまな免疫担当細胞に影響することが指摘されている(表2)。基本的にビタミンDは自己免疫反応を抑制する方向に作用する。  

食事として経口摂取されるビタミンDの量は体が必要とする量の20%にすぎないとされ、多くは紫外線照射により合成される。  

米国では米軍や看護協会のデータベースを用いた経年調査が行われていて、朝鮮戦争世代までは北部州生まれの方が南部州生まれよりMS発症リスクが高かったが、最近では南部州が増加して差がなくなった。このことは全米看護協会のデータベースでも明らかである。ライフスタイルの変化だけでなく、ビタミンD入りの牛乳摂取や南部での伝染性単核症の増加により、南部での紫外線照射によるMS発症リスクの軽減が減退しているといわれる21)。  

有病率は緯度と相関するというのが一般的だが20)、ヨーロッパでも有病率と緯度との相関は以前ほどではなく、年間の頻度は高緯度地域に多いとは言えないという報告がある4), 22)。一方、中南米では緯度と強く相関する(r2 0.8; p < 0.001)23)。ブルガリア24)やフランス17)では緯度よりも紫外線照射との関係が強い。  

小児期での屋外活動の重要さが示されている。また、米軍のデータベースを用いて、性差などを調整後の米国国防総省傘下の部隊別MSリスクを検討した研究では、海兵隊が最もリスクが低いことが判明した (図2)25)。在郷軍人病院に所属する著者らはその理由を考察していないが、最初に突撃する部隊である海兵隊が北極地方周辺に派遣されているとは思えず、沖縄などの係争地帯の周辺に展開していることが予想される。つまり、訓練時間帯のみでなく、日常的に太陽を浴びる機会の多い地域で生活していることが考えられ、若い海兵隊員たちのMSリスクの低さの最も大きな理由ではないかと想像される。  

筆者らは日本の特定疾患登録患者数から都道府県別に視神経脊髄炎 (Neuromyelitis optica: NMO) を含むMS患者の有病率を計算し、緯度との関係について分析した26)。2004年の全国調査の時点で有病率は7.7であったが、2010年の時点で登録患者数は14000名を超え (図3)、この時点でNMOを含むMSの推定有病率は10.5であり、北海道での有病率は19.1と推定され、NMOは緯度との関連はないとされている10)ので、MSと緯度との相関があると考えられた。帯広でのNMOを除外した有病率が16.2と報告11)されており、特定疾患登録患者 (NMOを含むMS患者) 数は概ね実態を反映していると考えられた。特定疾患の認定はMcDonaldの診断基準によらない、古典的な基準を使用しているために日常診療上の弊害はあるが、長期間の変化を見る上では貴重な資料と考えられる。2010年のデータから緯度と有病率との相関係数は0.689で、相関が認められた(図4)。北米やヨーロッパでの最近の緯度との関係と比べると、緯度との相関が顕著であると考えられる。これは移民が少ないことや生活風習、医療環境が比較的均一であることに起因していると考えられる。  

日本では以前から高緯度地域でNMOを含むMS有病率が高いことが知られていたが27)、北緯37°以北で疫学調査が行われた11地域のうち8地域で有病率が3人(当時)を超えていたが、37°以南では調査の行われた10地域のうちこの有病率を超えた地域は全くなかった28)。米国内では顕著な南北差はないが、米国の北には現在、世界最多の有病率の一つであるカナダがあって、北緯37°線を境にビタミンD欠乏の有無とMSリスクが異なる、と指摘されている29)。日米で10年以上の時空を超えて同じ現象が指摘されたことは興味深い。  

16000名のRRMS患者を対象とした調査で、北緯45°以北では1960年代生まれまではF/M比は2.5以下なのに、1970年以降でF/M比が増加し、1980年以降では4.5を超えている。このことは若い世代への緯度の影響がより強まっていることを示唆しており、高緯度地域でのMS発症リスクの高さが紫外線照射量だけではないのかもしれない15)。この点に対する解答の一つとしては、一般住民でのEBウイルスの浸透度が42度以北で高く30)、EBウイルス初感染年齢の高齢化(後述)などの複数の環境因子が影響していることを示唆する所見である21)。8万人近い患者のメタ解析で4月(p = 0.002)や5月生まれ(p = 0.0002)で発症リスクが高く、10月生まれ(p = 0.04)と11月生まれ(p = 0.01)はリスクが低い31)。妊娠している季節中の母親の紫外線照射量が減少することで胎児のビタミンDが不足して,遺伝子発現に影響が出るためと考えられている。オーストラリアではちょうど逆になって、5-6月生まれのリスクが低く、11-12月生まれのリスクが高い32)。  

日本人を対象とした調査でも同様な結果が得られている。筆者らは2004年の全国調査のデータを元に、3椎体以上の脊髄病変を有する307例と認められなかった906例を対象に、誕生月を検討した。NMOが疑われる307例では平均誕生年での一般住民の分布と比較して特定の誕生月に偏りはなかったが、MSを疑われる906例では5月に少なく、1月と6月に多かった。しかし、37°以北で生まれた306例のMS患者に限定すると、1月に多く (p = 0.011)、11月に少なかった (p = 0.019)33)。  

血中25(OH)Dの値とMSとの関連は白人での検討が主体で、アジア人を含めてエスニック群でのデータは乏しい。皮膚の色が濃いとメラニンが紫外線照射の吸収を阻害する34)ため、アフリカ系では白人より血中25(OH)Dの値が低い35)。アフリカ系アメリカ人は白人に比して急速に進行し、障害度も悪いことが知られているが36)、血中25(OH)Dの値と障害度との関連はない37)。  

日本でも80年代までは企業の広告に使われてきたのは日焼けオイルで肌を小麦色にしたモデルたちであったが、今や小学生から日焼け止めクリームを使う時代になっており、男性用の商品さえ発売されている。ビタミンDの経年変化は不明だが、少なくとも、子供たちは屋外で遊ぶ機会が減少し、屋内でゲームなどで過ごす機会が増大している。もはや日焼けオイルを売っている店を探すことも容易ではなく、適度に紫外線照射を浴びる機会は極端に減少している。  
173例のMSが発症した、全米の19万人近い看護師のデータベースで、ビタミンDをサプリメントとして摂取した群でMS発症リスクが低いことが判った(relative risk: RR 0.59, 95%CI: 0.38-0.91, p = 0.006)38)。ビタミンD投与により血中濃度が10 nmol増加すると再発率が13.7%低下する、という156例を対象としたオープン試験が報告されており39)、ビタミンDを投与する、SOLARやCHOLINE studyなどが治験中であるが(表3)、高カルシウム血症のリスクを伴う。

EBウイルス

麻疹ウイルスに対する免疫応答の異常が注目された時期もあったが,次第にEBVの位置づけが大きくなってきた。EBVは唾液腺から分泌され成人で感染すると伝染性単核症を発症する。EBV初感染年齢が上昇すると、MS発症リスクが高くなる可能性がある。  

MSでのEBVに関連した、主な報告を表4に示す。今日,EBVに対する免疫応答の亢進はbystander効果による自己免疫反応の亢進の原因になっている可能性も考えられている。脳にEBVが感染しているという報告もあったが確立してはいない。  

カナダの有病率は240で、世界でもトップクラスのMS多発地帯である。Canadian Collaborative Project on Genetic Susceptibility to MS (CCPGSMS)に登録された2531名の移民後に発症したMS患者を解析したところ40)
1). 移民患者のF/M比は2.17であり、移民から発症までの期間は19.6年で、フェロー諸島でのsmall pandemicの波の間隔に近い。
2). カナダへ移民してきた年齢を15歳ではなく、21歳で分けている。F/M比は21歳以前に移民してきた群では2.79で、21歳以降では1.96と有意差(p = 0.004)が認められた。

移民たちはカナダへ来てから、経済状態の改善、日光照射量減少、都市的生活、教育レベルの高学歴化というMSのリスクが高くなる要素に満ちた生活へ変わったことがF/M比に影響しているのだろう、と指摘された。21歳を境に変化することについては、子供の時代に感染症 (EBVと関連しているか否かは不明だが) に暴露される時期が問題で、生活環境の改善により幼児期での暴露の機会が減少し、初感染が高年齢化(思春期など)している可能性が高いこと、カナダを含めて高F/M比地域では女性にリスクの高い要因があると考えられた。  

日本でもEBV初感染年齢が高学年化している41)ことが推測される。学童前期での感染率の低下の背景としては、離乳食の普及のほか、齲歯の原因となる細菌を母親から子供に移さないために、口移しで食物を与えないようになったことが大きいだろう。この時期にEBVに自然感染する機会を失ったことが、思春期にEBVに初めて暴露される機会を増加させていると思われる。  

2012年10-11月に当院MSセンターを受診した連続患者を対象に抗EBNA IgG抗体を測定したところ、NMO/抗アクアポリン4抗体陽性群27例中3例が陰性だった以外、RRMS 41例、PPMS 1例、CIS 3例は全て陽性であった。NMO他群の陰性例は頻回の再発に対するステロイドパルスやステロイド・免疫抑制剤の内服が抗体産生に影響した可能性があるが、少なくともRRMS患者群で陰性例はなかった。

喫煙歴

WHOの統計では女性の社会進出の顕著な国ほど,女性の喫煙率が高く,F/M比は北欧やカナダなどでは0.8を越える42)。日本たばこ産業の調査によれば,日本男性の平均喫煙率は平成24年で32.7%と,44年間で51%低下したが,20歳代の女性だけは昭和40年の6.6%から11.4%へ,2度の値上げでやや低下したけれども男女の年代別比較では唯一増加している年代である (ピーク時の平成13-14年には24%を越えていた)。
(http://www.health-net.or.jp/tobacco/product/pd090000.html)カナダでは1935年以前のF/M比は0.5であったが,以降増加し続け,1961年以降は0.95以上を維持している。女性の喫煙率の高さとMSリスクは相関し,非喫煙者に比して喫煙者でのリスクは1.50 (95% CI 1.17-2.01)という43)。  

発症リスクに及ぼすタバコの影響に関して,3000例を越える患者のメタ解析の結果では,リスクはconservative riskでは1.48 (95% CI 1.35-1.63)で,non-conservative riskで1.52 (95% CI 1.39-1.66)であった。一方,SPMSではこのような現象は認められずMSの変性過程ではなく炎症性病変と喫煙との関連が示唆された (RR 1.88, 95% CI 0.98-3.61) 44)。妊娠中の受動喫煙も含めた母親の喫煙による児のMS発症リスクへの影響は否定的である45)。  

タバコへの暴露の客観的指標としてニコチンの代謝産物であるcotinine血中濃度を192例の患者で測定すると,10 ng/ml以上に増加しているとMSの発症リスクが高くなることが示された(odds ratio: OR 1.5, 95% CI 1.0-2.1)。この現象は26.4歳以下の若年者でのみ認められた(OR 2.2, 95%CI 1.3-3.8)46)。  

タバコがどのような作用でMS発症に関与しているのかは不明確であるが,呼吸器感染症のリスクが高くなることによる再発の危険性増加や一酸化窒素を介した機序,中枢神経に作用してACTHやエピネフリンを介した神経内分泌連関への作用やサイトカイン産生への影響などが想定されている47)

まとめ

MS発症に及ぼす環境因子のうち、ビタミンD、EBV、喫煙について最近の研究をまとめた。MS発症には未だ特定されていない環境因子があり、たとえば湾岸戦争前はクウェートではクウェート人が有病率9.5、パレスチナ人が23.8だったのに、戦後クウェート人が31.2に急増した48)ことがよく知られている。また、ホルモンとの関連が想定されているが、肥満が女児のMSやclinically isolated syndromeの発症リスクになっている(OR 1.58, 95% CI 0.71-3.50)ことが75例の小児患者の解析から見いだされている49)。最近、餌に4%の塩分を加えるとTh17細胞が活性化され、EAEマウスが増悪することが示され、ファーストフードの危険性が指摘された50)。今後もMSの経過に影響する環境因子が見いだされ、治療や予防に利用されることが期待される。

本研究は、厚生労働省難治性疾患克服研究事業「免疫性神経疾患に関する調査研究」班(主任研究者:楠 進近畿大学神経内科教授)の助成を受けた。

文 献

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