2006年6 月号 

  1. Paraneoplastic orthostatic tremor
  2. Immunoprecipitationによる抗Ri抗体測定
  3. non-Hodgkinリンパ腫の初期症状としてのparaneoplastic opspclonus-myoclonus
  4. Paraneoplastic demyelinationという概念
  5. 患者向け「ガン情報サイト」
  6. Progress in Encephalitis Research
  7. 免疫調整剤を投与されたMSで癌は増加しているか?
  8. アフリカ系アメリカ人MS患者のIFNへの反応性
  9. OSMSはNMOでありMSではない
  10. hnRNPsに対する抗体
  11. MSの病型別のeffector
  12. MAIT
  13. MSでの制御細胞
  14. MSの予後判定の指標2
  15. EBウイルスはMSの発症や再発と関連
  16. BBB/BNBを通過しやすい条件
  17. Tc1はEDSS scoreと関連
  18. MuSKで動物モデル
  19. Vasculitic neuropathy
  20. AIDSと関連した脊髄疾患
  21. HIV-associated myopathies
  22. 硬膜が肥厚する疾患少し古い論文ですが・・・
  23. Leukoaraiosisの危険因子
  24. LeukoaraiosisのFazekas分類
  25. 両側性にmiddle cerebellar pedunclesがT2高信号をきたす疾患
  26. 抗ガングリオシド抗体とニューロパチー
  27. Elsberg症候群
  1. Paraneoplastic orthostatic tremorという妙な病態がSillevis Smittから報告されています(Eur. Neurol., 54:225-6, 2005)。55歳女性で、神経症状発現6週後にSCLCが発見され、抗Hu抗体も見いだされています。ただ、題名はorthostatic tremorとなっていますが、通常とは以下の3点で異なっています。通常は14-16 Hzですが、この患者さんは3-5 Hzと遅く、歩いても消失しません。さらに、下肢だけでなく、四肢と頭部にまで症状が出現。振戦は化学療法で消失。
  2. Immunoprecipitationによる抗Ri抗体測定という報告がNorwayから出ています(Cancer Immunol. Immunother., 2006)。RiはRNA binding proteinであるNova-1 (neuro-oncological ventral antigen-1)で、paraneoplastic opsoclonus-myoclonusの標的抗原です。通常は、抗Ri抗体は肺癌や乳癌で認められますが、卵巣癌、fallopian tubeや膀胱、胃癌でも出現すると言われています。著者らは、200例のSCLC患者、253例の乳癌患者、557例の卵巣癌患者血清中の抗体について、リコンビナント蛋白を用いて検索。200例の対照群では検出できず、SCLCでは4.5%、乳癌では0.8%、卵巣癌では0.2%で陽性だったそうです。この方法は、イムノブロットや免疫組織学的方法より感度がよい、と。この抗体は必ずしもparaneoplasticではなくとも稀に出現しうることが示されました。でも、癌のマーカーと呼ぶにはあまりに低率。
  3. non-Hodgkinリンパ腫の初期症状としてのparaneoplastic opspclonus-myoclonusという報告が出ています(J. NeuroOncol., 73:43-45, 2005)。69歳男性で、頭部MRIは正常、CSFではoligoclonal IgG bandが陽性。左肺の末梢に2 cmの病変があり、aspiration biopsyでB-cell lymphomaと診断。Opsoclonusは周知のように小児では悪性腫瘍のremote effectとして有名で、neuroblastomaがよく知られています。opsoclonus-myoclonus-ataxiaの20%ではparaneoplasticですが、その70%は乳癌と肺癌で、non-Hodgkin病は過去に1例報告があるのみ。
  4. Paraneoplastic demyelinationという概念という概念を提唱していらっしゃる方(Jaster, JH)がいらっしゃいます(JNNP, 73:352, 2002; Br. J. Radiol., 77:899, 2004)。証明することがなかなか難しいですが・・・。血清やCSFに抗CRMP-5抗体が見いだされるoptic neuritisretinitisを呈した患者さんの報告(Ann. Neurol., 54:38-50, 2003)があって、この抗体はoligodendrogliaに反応する可能性があるので、こういう場合はこういった概念もあり得るかもしれません。要注意。
  5. 患者向け「ガン情報サイト」が2006年4月から情報提供を始めました(http://cancerinfo.tri-kobe.org)。HP自体は神戸市の先端医療振興財団所有で、運営を統括しているのは京大探索医療センターの福島雅典教授。米国NIHのNCIが配信するPhysician Data Query (PDQ)の日本語版を文部科学省の委託で掲載しており(ただし、全訳ではなくて、あくまでも一般向け)、このHPは毎月更新されるそうです。京大など国内の治験データも掲載されてゆくそうな。
  6. Progress in Encephalitis Researchという本が2005年にNovaから発行されました。EditorはDr. Ryan A. Ebert。ここで筆者らは一つのchapterを任され、Limbic encephalitisのCTLについて、reviewしています。original dataも入れよ、という要求でしたので、臨床症状とペプチドへの反応性との関係について記載しました。さらに、一時、若年で予後のよい辺縁系脳炎が国内で話題でしたが、初めて英文で紹介しています。
  7. 免疫調整剤を投与されたMSで癌は増加しているか?
    SLEやRA, PSSで癌の頻度が高いという報告があり、免疫抑制剤の使用により悪性腫瘍の頻度が高くなる危険性が指摘されている一方で、自己免疫反応は癌を予防するという逆の報告もあります。そこで、イスラエルのグループは、Glatiramer acetate (国内未発売)やIFNb、IVIgを投与されたMS患者での癌の頻度を調査(Breast Canc. Res. Treat., 89:265-70, 2005)。これには、米国のNCIや筆者が住んでいた街、RockvilleのInformation Management Servicesも調査に協力。女性のMS患者ではむしろ一般住民での頻度より低いこが判明。一方、Glatiramer acetateを投与された女性患者では、乳癌の頻度が高いことが判りました。
  8. アフリカ系アメリカ人MS患者のIFNへの反応性
    アフリカ系アメリカ人MS患者は一般に重篤であると言われています(Neurology, 63:2039-45, 2004)。IFN beta 1aの週1回筋注と週3回の皮下注を比較した、randomized controlled trialであるEVIDENCE studyで解析されました。48週語の時点で、アフリカ系では白人に比して、より再発し、再発していない時間がより短い傾向が認められました。MRIでもT2強調画像でより多くの新しい病変が認められ、IFNへの反応性が白人とは異なる可能性が示唆されました(Arch. Neurol., 62:1681-3, 2005)。我が国でのIFNの治験では、CMSとOSMSとで差異はなかったそうですが、この時点でのCMS患者群に、3椎体以上の脊髄病変を有し脳病変を伴う、従来はOSMSの典型患者が入ってはいないかどうかが問題になるかもしれません。アフリカ系MS患者にNMOが入っていない保証もありません。その理由は、NMO IgGが検出できるようになって、概念が変わってきたため。それについては、Mayo ClinicのDr. Weinshenkerが次のようなletterを発表しています。
  9. OSMSはNMOでありMSではないという挑発的な題名のletterをDr. Weinshenkerは、東北大の藤原助教授らとともに発表しています(Lancet Neurol., 5:110-1, 2006)。NMO IgGの陽性率だけでなく、臨床症状や病理学的所見に両者で差はなく、脳病変が典型的なNMOの60%で認められ、10%ではMS様の所見を呈し、8%でMSとしては非典型的な所見を呈するそうな。ゆえに、脳病変を呈さない、という従来のNMOの診断基準は修正する必要がある、と。もちろん、これはMSの定義によるわけで、OSMSと通常のMSの病態が異なることは確かでも、MS自体もheterogenousですから、言葉の定義に過ぎないともいえます。重要なのは、欧米でも、従来は彼らもMSと呼んでいた患者群、特に有色人種のMS患者の中にNMOが入っていた可能性が高い、ということもあるかもしれません。
  10. hnRNPsに対する抗体がMS患者のCSF中で、91.4%と高率に見いだされることが佐賀医大から報告されています(Ann. Neurol., 56:778-786, 2004)。hnRNPsは、heterogenous nuclear ribonucleoproteinsのことで、paraneoplasticで見いだされる抗体の対応抗原の一つであるRiはhnRNPs familyの一つ。今回の抗原は、hnRNPsのB1蛋白で、IgG抗体は血中には見いだされていません。hnRNP B1はoligodendrogliaで発現。MSで最近話題のEB virusと関連があり、hnRNPs A2/B1蛋白のC末のglycin-rich portionはEB virus nuclear antigen 1とhomologyがあるそうです。In vivoでoligoを傷害しうるでしょうか?
  11. MSの病型別のeffector
    CMS Th1    IL-12が関与
    OSMS Th17  IL-6, TGFb
    (第26回京都神経フォーラム-2006/4/7にて神経センター山村部長のご講演から)
  12. MAIT
    細胞腸管細胞に多く、自己免疫疾患を制御していると考えられています。無菌マウスでは欠如していますが、腸内細菌を再構築することで回復すると言われています。第二のNKT細胞と言われているそうです。Va19-Ja33T cell。細菌が減少するなどの生活環境の変化によりCMSが増加しているのではないか、と言われていますが、この細胞が関与しているのではないか、と山村先生。この細胞をノックアウトさせるとIFNg産生が亢進し、EAEが増悪し、この細胞を投与するとEAEが軽減すると言われます。また、MAIT (mucosal-associated invariant T) cellのligandであるL1bはEAEを抑制するそうです。最近、話題の細胞だそうな。(第26回京都神経フォーラム-2006/4/7にて神経センター山村部長のご講演から)
  13. MSでの制御細胞
    CD25+ immunoregulatory T cells
    NK*
    CD122+CD8+
    NKT
      Classical NKT*
      Non-classical NKT*
    MAIT cells*
    * 腸管に多い細胞。このことから、腸内細菌叢の重要性と環境内の清潔さの影響の可能性が示唆されますね。(第26回京都神経フォーラム-2006/4/7にて神経センター山村部長のご講演から)
  14. MSの予後判定の指標
    CD11cという細胞があります。これはMSのNK細胞に強く発現しています(CD95+CD11c+)。CD11cが少ないと再発頻度が低く(再発するのは1/10例)、CD11cが多いと4/8例で再発。(第26回京都神経フォーラム-2006/4/7にて神経センター山村部長のご講演から)
  15. EBウイルスはMSの発症や再発と関連しているという結果が、現代の技術で蓄積されています。MSでは過去に様々な病原体が調査され、最近では、Chlamydia penumoniaeやHHV-6がよく知られています。EBウイルスは25年前からMSの原因ウイルスではないかと言われてきましたが、最近になって、見直されています。面白いことに、MSと同じように伝染性単核症は高緯度地域に多いそうですし、EBウイルスの抗体の陽性率が高いこと、伝染性単核症罹患者ではMSのリスクが高いことが判っています。11のcase-control studiesと3つのcohort studiesをmeta-analysisした調査結果が報告されています(Ann. Neurol., 59:499-503, 2006)。このことからEBウイルスのワクチンによりMSの発症を予防できるのではないか、と考えられています。SLEではlupus autoantigenと抗EBウイルス抗体が交差反応することが示されていますし、MSでもmolecular mimicryが報告されています。DRB5*0101と結合するEBウイルスの627-641のペプチドと、DRB*1501拘束性のMBPの85-99のペプチドと反応するT細胞受容体が存在していることが報告されています(Nature Immunol., 3:940-3, 2002)。EB virusについてのまとめを、環境因子を中心としたMSの疫学についてのreviewとして今年発売される神経進歩で紹介しましたので、お楽しみに。
  16. BBB/BNBを通過しやすい条件
    1. 分子量の小さいもの
    2. 脂溶性であること
    3. プラスにチャージされていること
    4. 特殊なinflux系を持っているもの

    (第26回京都神経フォーラム-2006/4/7にて神田・山口大学教授のご講演から)
  17. Tc1はEDSS scoreと関連
    RRMS患者末梢血リンパ球の産生するサイトカインをFACSで解析し、IFNg産生CD8陽性細胞(Tc1)%がEDSSが高くなると増加するという相関関係が見いだされたと、報告されました(Cytokine, 32:111-116, 2005)。この関係は、IFNb治療患者では認められませんでした。
  18. MuSKで動物モデル
    seronegative MGでの新しい抗体としてOxfordから報告された抗MuSK抗体ですが、MuSK(muscle-specific kinase)が本当に筋無力症状を起こしうるのか否か、証拠がありませんでした。愛媛大学からの報告を当院小西副院長先生から紹介していただきました(J. Clin. Invest., 116:1016-1024, 2006)。MuSKは運動ニューロンから放出されるagrinで活性化され、シナプス後膜でのAChRのclusteringを起こします。リコンビナント蛋白をウサギで免疫すると、MG様の筋力低下をきたし、AChRのclusteringを減少させることができました。
  19. Vasculitic neuropathy を疑った際に必要な検査のリストが示されています(Curr. Treat. Opin. Neurol., 8:105-17, 2006)。
    Complete bood count with eosinophil count
    Renal function studies
    Serum glucose and glycosylated hemoglobin (lumbosacral plexus neuropathy)
    Liver function studies
    Urinalysis
    ESR
    CRP
    ANA
    RF
    Complement (C3, C4, CH50)
    ANCA
    Cryoglobulins
    Anti-dsDNA & anti-Sm antibodies
    Anti-SSA and SSB antibodies
    Anti-Scl70 and centromere antibody
    Lyme titer
    Hapatitis B virus titer
    Hepatitis C virus titer
    HIV titer
    Cytomegalovirus titer
    EB virus titer
    Serum and urine immunofixation electrophoresis
    Angiotensin-converting enzymes
  20. AIDSと関連した脊髄疾患
    1). 感染症
    Acute HIV myelitis
    HTLV-1 or ?II myelopathy
    CMV myeloradiculopathy
    Herpes simplex 2 myelitis
    Bacterial paraspinal abscess
    Syphilis
    Toxoplasmosis
    Tuberculosis
    Cryptococcosis
    Aspergillosis
    Bilharziosis
    2). 非感染症
    Vascular myelopathy
    Lymphoma
    Multiple myeloma
    DIC
    Epidural lipomatosis (indinavir)
    Vitamin B12 and folate deficiency
    (The Neurology of AIDS, 2nd edition, by Gendelman, H.E., et al., Oxford Univ. Press, 2005)
  21. HIV-associated myopathies
    Polymyositis
    NRTI-associated myopathy
      AZT, d4T, others
      HIV-associated neuromuscular weakness syndrome
    Nemaline rod myopathy
    Inclusion body myositis
    Cholesterol-lowering agent myopathy
    Opportunistic infections
      Bacterial (S. aureus, others)
      Fungal (Pneumocystis carinii, Cryptococcus neoformans)
      Protozoal (Toxoplasma gondii, Pleistophora)
    Neoplastic infiltrates
      Lymphoma
      Kaposi’s sarcoma
    (The Neurology of AIDS, 2nd edition, by Gendelman, H.E., et al., Oxford Univ. Press, 2005)
  22. 硬膜が肥厚する疾患少し古い論文ですが・・・
    Granulomatous diseases
      Wegener’s granulomatosis
      Rheumatic nodules
      Sarcoidosis Syphilis
      Tuberculotous pachymeningitis
      Postoperative changes
      Neoplams
        Pchymeningeal carcinomatosis
        Histiocytosis
        Meningoangiomatosis
        Gliomatosis cerebri
        Mningioma
      Dural sinus thrombosis
      Tolosa-Hunt syndrome
      Multifocal fibrosclerosis
    (Eur. Neurol., 39:49-56, 1998)
  23. Leukoaraiosisの危険因子
    加齢、高血圧、HbA1c、糖尿病、高脂血症、大動脈・頸動脈の動脈硬化性変化、脳血流の低下、血圧の制御不良、脳血流量自動調節能低下、血液凝固能亢進、喫煙、アポリポ蛋白E遺伝子(画像診断,26:222-33, 2006)。
  24. LeukoaraiosisのFazekas分類
    (Neurology, 43:1683-9, 1993)

    脳室周囲白質変化 深部白質変化
    Grade 0 なし なし
    Grade 1 脳室壁に沿った1層のこうしんごう領域もしくは”cap” 点状高信号領域
    Grade 2 脳室壁に沿った平滑な”halo” 早期癒合性高信号領域
    Grade 3 深部白質病変と癒合性を示す不整形高信号 びまん性癒合性高信号領域
     (画像診断,26:222-33, 2006)。
  25. 両側性にmiddle cerebellar pedunclesがT2高信号をきたす疾患
    MSAc (OPCA)が代表的で、以下は稀。
    Shy-Drager syndrome
    SCA2
    SCA6 (この二つのSCAはMRI上はMSAcと区別は付かない。MJDでは認められない)
    DRPLA
    ALD
    Wilson disease
    Liver cirrhosis
    Posterior reversible leukoencephalopathy
    Cerebrovascular disease
    Mlignant lymphoma
    Meningeal carcinomatosis
    Lymphomatoid granulomatosis
    Hamartoma
    Glioma
    MS
    ADEM
    Behcet disease
    Central pontine myelinolysis
    HIV encephalopathy
    SSPEToluene intoxication
    Heroin inhalation toxicity
    Hemolytic-uremic syndromeWipple disease  
    新潟大学の岡本先生からの報告で、神経内科の登木口先生が2nd authorです。(AJNR, 24:1946-1954, 2003)
  26. 抗ガングリオシド抗体とニューロパチー
    少し古いですが、まだご紹介しておりませんでしたので(Muscle Nerve, 25:828-836, 2002)・・ 抗ガングリオシド抗体とニューロパチーの関係・・
    抗GQ1b   ophthalmoplegia, ataxia, areflexia
    抗GM1    motor neuropathy with conduction block
    抗GD1b   chronic ataxic neuropathy, ophthalmoplegia, monoclonal protein, agglutination, antibody binding to gangliosides with disialosyl residues (CANOMAD)
    感覚障害優位のChronic demielinopathyとしては、
       Sensory variants of CIDP
       Anti-MAG and anttisulfatide antibody-associated syndrome
       CANOMAD (occasionally)
    この論文の著者は、IgM monoclonal anti-GM2 and anti-GalNAc-GD1a antibodiesを有するニューロパチーを報告しましたが、その特徴は、
    slowly progressive, panmodal sensory loss with severe sensory ataxia
    demyelinopathy
    prominent improvement in gait ataxia after IVIg
    unresponsive to corticosteroids
  27. Elsberg症候群
    1913年、Elsbergは仙髄神経根障害による一過性の排尿障害をヘルペスウイルス感染症との関連で報告しました。その後、Elsberg症候群は仙髄神経根障害による尿閉を伴う無菌性髄膜炎と考えられているそうです。炎症が内部に及びますと、ADEMの臨床像を呈し、意識障害が出現することも知られています。排尿障害の持続期間は、平均26.9日で全例で改善しており、予後が良好であることを示しています(日内会誌, 94:2379-81, 2005)。