21.多発性硬化症へのフィンゴリモド治療-どのように使用するか?

田中正美1)*、朴 貴瑛1)、本山りえ1),田中恵子2)
*How to use Fingolimod in patients with multiple sclerosis?
1) NHO 宇多野病院多発性硬化症センター
2) 金沢医科大学神経内科
神経内科 2012;76:390-7に掲載されました。

はじめに -登場の背景-

多発性硬化症(multiple sclerosis: MS)は、成人で認められる原因不明の中枢神経(central nervous system: CNS)の炎症性疾患であり、再発と寛解を反復する。欧米では、本症の再発予防への治療としてインターフェロン(IFN)β製剤と国内で治験中のGlatiramer acetate (GA)が長い間、第一選択薬として使用されてきた。その後、Mitoxantroneが登場したが、効果の割に心不全や白血病のリスクのために高い評価は得られなかった。国内で治験中のナタリズマブはすでに欧米で市販され、10万人以上の患者に投与されている。この薬剤は、病変形成に関与するリンパ球がCNSへ侵入する際に血管内皮細胞表面のVCAM-1と結合するVLA-4とあらかじめ結合することで、リンパ球のVCAM-1への結合を阻害し、CNSへの侵入を完全に阻害し、再発をほぼ完全に抑制できる強力な薬剤である。ナタリズマブには進行性多巣性白質脳症(Progressive multifocal leukoencephalopathy: PML)を発症するリスクがある。それゆえ、より安全な薬剤の開発が望まれていた。  

1988年、京都大学薬学部藤多教授と台糖の共同研究で冬虫夏草の一種である、タイワンツクツクボウシに寄生するIsaria sinclairii菌の培養上清中に強力な免疫抑制物質が発見され、1993年には化学修飾により、より毒性の低いFTY720 (Fingolimod)が作製された1)。フィンゴリモドは生体内でスフィンゴシンキナーゼによってリン酸化された後に作用するプロドラッグで、IFNβ製剤などの第一選択薬よりはるかに優れた効果が認められ、さらに初めての内服薬としても注目されている。  

欧米では、2010年9月22日に米国食料医薬品局(FDA)が承認し、2011年3月21日には欧州医薬品庁(EMA)が認可した。わが国では、国内治験終了後の2011年9月26日に国内製造承認がおり、同年11月25日に薬価が収載された。従来のようなdrug lagがほとんどなく、FDAの認可から1年余りで国内でも使用できるようになった。そのため、後述するように、薬価収載直後に米国で初めての死亡例が発生するなど、長期投与による影響がまだ判らない状況である。当初から、FDAとEMAでの適応の違いがあり、国内使用に当たり混乱する可能性が危惧されたため、発売前の2011年9月に本剤の適応に関する私案を提起した2)。本稿では、本剤の適応条件患者と投与初期の問題点を整理し、われわれの対策について述べる。

作用機序

本剤の作用機序はそれほど単純ではないと思われる。主な作用点は、リンパ節である特定のリンパ球をリンパ節に閉じこめることで炎症を引き起こすリンパ球がCNSへ入らないようにすることとされる。リンパ球の表面にはスフィンゴシン1-リン酸(S1P)のサブタイプであるS1P1が存在し、これを関所の「通行手形」のように利用してリンパ節を出て行くが、リン酸化されたFingolimodがリンパ球表面上のS1P1に結合すると、受容体は内在化されリソソームで処理されることでS1P1を失なう。リンパ節を出て行く際の「通行手形」を失なうこととなり、末梢循環系へ出てゆくことができなくなる。Fingolimodはアゴニストのように結合するが、薬理学的にはS1P1への機能的拮抗作用と呼ぶ。  

リンパ節に所属するリンパ球の全てがS1P1を発現しているわけではないので、一部のリンパ球は末梢血中へ流出する。本剤はナイーブT細胞、セントラルメモリーT細胞およびB細胞 (これらの細胞にはケモカイン受容体であるCCR7が発現している)をリンパ節に滞留させるが、エフェクターメモリー細胞(CCR7発現が低下している)には作用しない。このようなことから、末梢血ではCCR7陽性細胞が著減することとなる3)。そしてエフェクターメモリーT細胞が影響を受けないことが、感染症に対する防御反応を保持する理由と説明されている。しかし、ワクチン接種に対する免疫応答を季節性インフルエンザワクチンに対する反応性で検討すると、反応する患者の割合はプラシーボ85%に対して本剤0.5mg群で54%と低下しており、全く影響がないわけではない4)。MS患者の脊髄液中のT細胞はセントラルメモリーT細胞であり、CNS内で増殖し、病変を形成する細胞に分化するといわれる。Fingolimodはいわば病気を起こしうる予備軍をリンパ節に閉じこめておくことで効果を発揮すると思われる5)。しかしまがら、一方でエフェクターメモリーT細胞にはMS病変惹起性細胞は含まれないのだろうか?MSの再発抑制の機序としては、MSの病因に関与しているとされるTh17がセントラルメモリーT細胞分画に含まれていることも理由とされる3)。一方で、Th17はIFNβ non-responderの患者の一部としか関連していないという報告6)や、むしろneuromyelitis optica (NMO)の脊髄液でTh17が産生するIL17が増加しているという報告7)があって、後述するように本剤で増悪するNMOと関連する細胞を抑制することがMSでの治療効果の説明とするには無理があるように思われる。  

リンパ球はリンパ節内で破壊されないので、薬剤中止後にナタリズマブのように遅くとも3ヶ月後にはMSが元の活性に戻ってしまう可能性が考えられる。しかし、すでに世界で3万人以上に投与されているが、中止直後(いずれも中止3ヶ月後)のリバウンドによると思われる明確な再発は稀で、国内8)とドイツの1例9)ずつのみと思われる。リンパ球の回復が緩やかで投与前値に回復するのに2ヶ月ほどかかる10)ためとも考えられるが、原因となりうるリンパ球が少しずつでもリンパ節から放出されるのに、再発が起こりにくい理由は別にあるのかもしれない。  

免疫応答を制御し、自己免疫疾患の発生にも関与していると考えられている、CD4+CD25+制御性T細胞(regulatory T cells: Treg)へのFingolimodの作用は一様ではなく、Tregの機能を抑制するという報 告11)と増強するという報告12)、13)とがある。全てマウスでの実験であるが、in vivoでもFingolimodの投与期間が短いため、おそらくは定常状態には達していないので、実験条件や個体差でも血中濃度が異なる可能性がある他、そもそもS1Pの生理的濃度差によってもTregへの影響が異なる14)上、そもそもFingolimodとS1Pの受容体へのaffinityが異なる13)ことなどが実験結果に影響しているのかもしれない。いずれにせよ、条件によっては生体内でTregの機能にFingolimodが影響する可能性はあるのかもしれない。  

一方、副腎皮質ホルモンはホスホリパーゼA2を阻害して抗炎症作用を示すが、本剤もホスホリパーゼA2阻害作用がある15)。ステロイド単独ではMSの再発予防効果はないが、抗炎症作用による疾患活動性を抑制するのかもしれない。  

S1Pにはサブタイプが5種類あって、さまざまな細胞に発現している。本剤はサブタイプのうちS1P2以外の4つと高親和性があり、正常の血液脳関門を通過しうるので、CNS内の細胞に作用しうる。神経細胞やグリア細胞にも発現している(Table 1)ので、神経保護作用やミエリン再生などへの効果も期待される。S1Pは生体内にユビキタスに存在しているため、副作用発現の原因ともなる。特に、投与初日の徐脈が問題となっているが、心筋にはS1P1とS1P3が存在しているためである。

治験成績

それぞれ1300例近くを対象にプラシーボを対照とした24ヶ月間のFREEDOMS試験16)とIFNβ1aを対照とした12ヶ月間のTRANSFORMS試験17)が行われた。主要評価項目はいずれも年間再発率で、市販された0.5mg投与群での成績は、前者ではプラシーボ(0.40)に対し0.18 (p<0.001) (Fig. 1a)、後者ではIFNβ1a (0.33)に対し0.16 (p<0.001) (Fig. 1b)と良好であった。また、これらの治験で初めて脳萎縮の進行抑制効果(Fig.2)がきちんと証明されたと言われる。図では両治験での12ヶ月後のMRIにより評価された脳萎縮の進行抑制を示すが、プラシーボでは12ヶ月後に-0.65%に比し、0.5mg群で-0.50% (p<0.05)、24ヶ月後には-1.31%に対し-0.84% (p<0.001)と抑制した。また、身体的障害の進行抑制も24ヶ月後にプラシーボより-30%抑制し、MSの変性過程へも好影響を示すことが示唆された16)。  

市販量より多い1.25mgと5.0mgが投与された281例中140例で5年間の経過観察ができ、5年後の年間再発率は0.2以下で、脳MRIでの造影病変数も0.2と著減しており、長期間、作用し続けることが示された。141例の脱落があったが、治療効果が不充分のために中止したのが16例(11.3%)で、副作用により中止されたのが56例(39.7%)だった。中止の原因となった副作用は不明だが、副作用としては、鼻咽頭炎、頭痛、インフルエンザ、疲労、リンパ球減少、吐気、肝細胞傷害、などが報告されている。眼窩内帯状ヘルペス感染症や急性腎盂炎などの重篤な感染症が6例(2.1%)、副鼻腔炎や気道感染症などの重症な感染症が2.8%に認められ、7例に皮膚の悪性腫瘍が認められた18)。  
国内では171例を対象にプラシーボを対照に0.5mgと1.25mgの3群で6ヶ月間の治験が行われた。0.5mg群の年間再発率ではプラシーボに比し49%抑制し、造影病変数は対照群の1.4に対して0.1 (p<0.001)に著明に抑制した19)。国内での治験では6ヶ月間という短期間でありながら、24例(14%)が途中脱落している。この理由はまだ明らかではないが、今後、検討する必要があろう。欧米での治験で用量による有効性の差異が認められなかったため、延長試験では0.5mgに統一され、世界中で0.5mg錠のみが市販された。

副作用と対策

重要な副作用としては、投与初日の徐脈、感染症、黄斑浮腫、肝機能障害、生殖毒性が知られている。  

心筋にS1P1 やS1P3が発現しているため、最も問題となるのは投与初日の徐脈である。通常は一過性の変化で終わるが、6時間のモニターが義務づけられている。後述するような死亡例の報告があったため、当院では24時間モニターを行っていて、投与初日は2泊3日で入院して頂いている。健康人でも本来のサーカディアンリズムにより睡眠中は徐脈になるが、2011年12月以降、6名の患者に投与していて、うち2例で午前3-5時に45/分以下に低下した。40以下に低下した際には覚醒させ、それでも充分ではない場合は硫酸アトロピンの投与を行うことにしているが、今のところ注射をする機会はまだない20)。  

本剤内服21時間後に一過性の心停止をきたした20歳男性例が報告された21)。この患者は洞性徐脈や伝導ブロック、突然死が報告されているrisperidoneを内服していたので、Fingolimod単独の影響によるのではないかもしれない。2011年11月23日には内服初日の6時間モニターでは異常がなかったが、帰宅後、就寝中に死亡した59歳米国人女性が新聞報道された。EMAはFingolimod服用患者の中で3例の突然死を含む6例の原因不明の死亡例があり、6時間以降もモニターのレベルを上げるよう医師たちに勧告し、心臓に対する副作用について再レビューを始めることを2012年1月にプレスリリースした(http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/
Medicine_QA/human/002202/WC500120704.pdf)。徐脈や伝導ブロックを起こしうる薬剤服用例にはFingolimodの投与を控えるべきである。  
TRANSFORMS試験の高用量群で一次性の播種性帯状疱疹症と1型単純ヘルペス脳炎による死亡例が出ている。市販の0.5mgでは同様の報告はない。  
黄斑浮腫は、特に糖尿病併発患者では頻度が高いと言われており、3-4ヶ月ごとの光干渉断層計による検査が必要である。  
肝機能異常は高度であれば中止せざるを得ないが、軽度の場合、後述するような血中濃度を下げる方法で正常化することがある。  
投与中に妊娠した患者から奇形児が生まれたという報告があり、投与前に妊娠していないことを確認する必要があるし、服用中も避妊に努める。

リンパ球減少症への対応

副作用というよりも本来の薬理作用であるが、定常状態に達する前でさえ200/μL以下になることがある20)。国内での第II相試験で0.5mg群ではリンパ球減少症を呈した例はないが、投与15日後の時点で投与前の69%にまで減少(平均で540)した20)。生体内で代謝される必要があるので、小柄な患者では抗癌剤のように体表面積に応じて用量を少なくするべきだが、市販薬は1種類しかない。一回量0.125から5.0mgまでの範囲で定常状態まで連日投与すると、最高血中濃度は直線的に増加する22)ので、定常状態までの投与法を工夫すれば血中濃度を調整できる可能性がある。Fingolimodは活性物質なので、脱カプセルすると皮膚炎などを起こす危険性があるとされ、工夫する必要がある。長期間中止すると、再開時に徐脈の危険があるので、血中濃度の大幅な変化は避けるべきであろう。本剤は透析や血漿交換ではほとんど除去されず、半減期が8.8日と長く、定常状態に達してからでは血中濃度を下げるのに時間を要するので、早めに対応することが寛容である20)。Fig. 3は市販量より多いがFingolimod 1.25mgを連日あるいは隔日に投与した場合の血中濃度の推移について、公表されている薬理情報から計算したモデル図である。実際に定常状態に達するまでには4週間以上かかる。リンパ球減少にはトラフ値よりも最高血中濃度が関与すると考えられるが、投与間隔を開けることで定常状態での最高血中濃度を下げることが理論的には可能である。Fig. 4は通常の連日1錠投与(24時間間隔)から3日に一度の投与間隔にした場合、定常状態後に達した際の最高血中濃度の値を薬理学的に計算した結果を示す。服用間隔に応じて血中濃度が変化し、24、48、72時間間隔に0.5mg錠を1錠服用すると、それぞれ3.5、1.8、1.2ng/mlとなってほぼ直線的に減少し、リンパ球数もこのような変化を示すことが予想される。事実、われわれの患者では投与2週間後に200以下に減少したが、投与間隔を開けることで、中止することなく、リンパ球数を300以上に維持できている。他に治療法がない場合、理論的根拠に基づいた投与を行うことで、本剤の利用範囲が拡大できると思われる。

適 応

EMAは条件的な投与条件を示してはいないが、Fingolimodは活動性の高い患者かIFNβやGAで効果がない場合に投与するべきと勧告した。これに対して、FDAでは第一選択薬として位置づけた。われわれはEMAの勧告案とは別に検討を始め、私案を発表した2)。その後、Natalizumab治験患者のみではあるがELISAによる抗JCV抗体の測定が可能になったので、最後の条件を追加した (Table 2)。Natalizumab投与によるPMLのリスクは抗体陽性患者でも免疫抑制剤使用や2年以上の投与期間でリスクが高いと言われてきたが、最近では2年以内でもリスクが低いとは言えないことが判ってきた。IFNβなどの第一選択薬で効果がない場合、Natalizumabの適応があって抗JCV抗体陽性の場合はFingolimodを投与する、というアルゴリズムも発表されている23)。日本人では抗JCV抗体の陽性頻度は欧米より高く、PMLのリスクが高いので、より注意が必要であろう。

禁 忌

国内での治験でも抗AQP4抗体が陽性の場合、Fingolimod投与後に症状が増悪したが、韓国からも同様の報告があり24)、NMOでは禁忌である (Table 3)。抗AQP4抗体は、標準的な方法であるCell-based assayでも抗体が陰性になることもあり得るし25)、病初期では陰性のこともあるので疑わしい場合は再発の度に測定する。低力価では免疫療法により短期間のうちに消失することもある。Cell-based assayと比較すると、ELISAではより高率にfalse negativeになることをわれわれは確認している26)。末梢血リンパ球が激減するので、一般の免疫抑制剤と同じように生ワクチンは禁忌であるし、他の免疫抑制剤との併用は避けるべきである27)。また、HIVやHTLV-1陽性患者、B型やC型肝炎ウイルスのキャリアでは安全が保証されておらず、避けるべきであろう。

まとめ

Fingolimodの適応は厳格にするべきで、NMOには禁忌と考えられるため、充分に鑑別するべきである。HIVやHTLV-1陽性者、B型あるいはC型肝炎のキャリアでは安全性が保証されていない。特に、投与初期では心臓に影響を与える、β遮断薬やカルシウム拮抗薬との併用は避けるべき23)である。投与初日は内服後6時間だけでなく、本来のサーカディアンリズムで徐脈になる午前3-5時頃もモニターできるように、入院の上、投与するべきであろう。内容量調整のために脱カプセルすることは危険であり、行うべきではない。  

一日1回の内服薬という安易さはあるが、副作用を考えるとIFNβ治療で充分にコントロールされている患者の治療を本剤へ安易に切り替えるべきではない。貴重な薬剤であり、適応を吟味して使用するべきである。

本研究は、厚生労働省難治性疾患克服研究事業「免疫性神経疾患に関する調査研究」班(主任研究者:楠 進近畿大学神経内科教授)の助成を受けた。

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